FRP製品の販売(ルートセールス、新規開拓)
FRP製品(主にタンク)を、プラントメーカーやゼネコン、設備業者に提案・販売する仕事です。
FRPは繊維強化プラスチックのことで、軽量で、耐⾷性・耐候性に優れ、加⼯が容易な上に強度も万全で「鉄より強く、アルミより軽い」新素材です。給⽔・貯⽔タンク等の液体タンク以外にも多様な⽤途で使われており、⾃動⾞、船舶のボディ、パイプ、家具、建築材から、さらには宇宙、海洋開発に⾄るまで、多岐にわたります。⾝近な例でいえば、ウォータースライダーもFRP製がほとんどです。
当社はこのFRPタンクを、製造から設置まで⼀括受注できる体制を持つメーカーで、営業拠点を⼤阪、東京、名古屋に置き、製造は主に四国⼯場が、現場組⽴やメンテナンスは⼤阪の施⼯部隊が担当しています。
「FRPタンクを売る」という少し特殊な営業がFRP部⾨の営業職となります。
営業と⾔っても、いくつかスタイルがあります。
たとえば、従来からのお客様との深い繋がりを保つ“ルート営業”が中⼼となる営業マンもいれば、新しい顧客を開拓していく営業マンもいます。
ルート営業と⾔っても単なるルートセールスではありません。お客様の要請を⾼度なレベルで実現する“セールスエンジニアリング”が主となります。
これに対し、新規開拓営業のお客様は、⼤⼿⼯場、プラントメーカー、エンジニアリング会社、ゼネコン、設備業者などになります。
当社のFRPタンクは、たとえば⽔処理プラントで使われるタンクや、化学薬品を貯蔵するケミカルタンクなどで、お客様のご要望に応じて製造し、設置する“カスタムメイド”が特徴です。同業他社の多くは規格製品しか取り扱わないため、当社の単品ごとの受注⽣産は⼤きな強みとなっています。ただし、そのために営業マンには⾼い専⾨性が求められます。交渉相⼿もプロフェッショナルなので、「ここには最⼤どれくらいの容量のタンクが設置できるのか。」「形状や⾼さと強度はどこで折り合うのか。」…細部にわたって具体的な質問をいただきます。⽣半な知識ではとても答えることができません。FRPの営業マンは、⼀に勉強、⼆に勉強です。通常、ある程度⾃信を持って答えることができるようになるまで3年程度かかります。
⼀⼈⼀⼈の担当が異なるため、いつも⼀緒ということはありませんが、皆が家族のような温かい関係です。家族ですから、時にはぶつかることもありますが、決して関係が壊れることはありません。しっかりとした信頼関係に結ばれています。ただ、仕事とプライベートはキチンとわけており、ベタベタとした⼈間関係はありません。
お客様のニーズに完璧に応えられた時の喜びですね。
当社のタンクの特徴と優位性をお客様に理解いただき、「さすがテクノさん。こんな難題をよくぞ解決し、要望に応えてくれましたね!」と⾔われた時のうれしさは、まさに営業の醍醐味です。
新規顧客を開拓した時の喜びもまた、それに勝るとも劣りません。
ルートセールスの厳しさは、お客様から「こんなことはできないか。」「おたくならこれはできるだろう。」とかなり⾼度な要求を突き付けられ、その実現に四苦⼋苦することです。もちろんやり遂げた時の達成感は⼤きいのですが、それまでが⼤変です。
数字を背負う厳しさもあります。最後は利益を残さないと営業の意味がありません。
タンクという専⾨性の⾼い⼤型商品を売るのですから、ただ外交的な営業肌の⼈が向いている、というわけではありません。それよりも、知識欲が強く、じっくり取り組む性格の⼈が向いていると⾔えます。あとは“素直さ”です。これはどんな仕事でも⾔えますが、⼊社後にその⼈が伸びるかどうかは、「素直さ」にかかっていると⾔えます。特にタンクという奥の深い商品は、ただ座学で得た知識だけでは実際の役には⽴ちません。設計部⾨や製造部⾨、設置部⾨やメンテ部⾨など、さまざまな部署の社員の⾔葉に⽿を傾ける“素直さ”が必要です。まずは受け⼊れ、わからないことは質問して⾃分の知識を増やしていくことです。ただ、⼤⼈しい⼈には不向きかもしれません。交渉相⼿はビルやプラントを作る仕事をしているタフな⼈たちです。ギリギリのやりとりの中で⾃分を鍛えていく、そんな志向性の⼈が向いています。
―仕事紹介は、制作スタッフが各部の社員にインタビューしてまとめたものです。-